「PDFの余白、なんか邪魔だな」
資料を読んでいるとき、自炊したPDFをiPadに入れたとき、スキャンしたプリントを見返しているとき。中身はちゃんと読めるのに、周りの白い余白が大きすぎて、肝心の文字や図が小さく見えることがあります。
これ、地味にストレスです。
拡大すれば読める。もちろん読めます。でも毎回ピンチして、位置をずらして、また次のページで同じことをする。そんな作業をしていると、せっかくPDF化したのに快適じゃないんですよね。
結論から言うと、Macなら追加アプリなしでPDFの余白をトリミングできます。
使うのはMac標準アプリの「プレビュー」。Adobe Acrobatのような有料アプリを入れなくても、ちょっとしたPDFの余白カットならこれで十分です。
この記事では、MacのプレビューでPDFをトリミングする方法を、失敗しやすいポイントも含めて整理します。
まず結論。PDFの余白カットはプレビューでできる
Macのプレビューには、PDFの一部を選択して、その範囲だけを残すトリミング機能があります。
やることはシンプルです。
- PDFをプレビューで開く
- 残したい範囲を選択する
- トリミングする
- 必要なら別名で保存する
これだけです。
特に便利なのは、スキャンした資料や自炊PDFの余白を削りたいとき。ページの周囲に白い余白が大きく入っているPDFは、トリミングするだけでかなり読みやすくなります。
スマホやiPadで読むPDFなら、効果はさらに大きいです。画面サイズが限られているので、余白が減るだけで本文の表示が大きくなります。

こういう小技は、知った瞬間よりも「翌日ふつうに使ってる」ときに効いてきます。地味だけど、かなり生活が変わります。
作業前に必ずPDFをコピーしておく
いきなり手順に入りたいところですが、ここだけは先にやってください。
トリミングする前に、元のPDFをコピーしておきましょう。
プレビューはMac標準アプリなので気軽に使えますが、PDFに変更を加える作業であることに変わりはありません。あとから「やっぱり元に戻したい」と思ったとき、原本が残っていると安心です。
おすすめは、FinderでPDFを選択して command + D。これで複製できます。
たとえば、
- 元ファイル:
会議資料.pdf - 作業用:
会議資料 のコピー.pdf
こんな形にしておけば、作業中に多少ミスしても落ち着いて戻れます。
「たぶん大丈夫」で原本を触ると、こういうときに限って地味に面倒なことになります。PDF作業は、まずコピー。これはクセにしておくのが正解です。
MacのプレビューでPDFをトリミングする手順
では、実際にトリミングしていきます。
1. PDFをプレビューで開く
トリミングしたいPDFをダブルクリックして開きます。
もし別のアプリで開いてしまう場合は、PDFを右クリックして、
このアプリケーションで開く → プレビュー
を選びます。
2. マークアップツールバーを表示する
PDFが開いたら、画面上部にあるペン先のようなアイコンをクリックします。
これが「マークアップツールバー」です。
すでに表示されている場合は、そのままでOK。表示されていない場合だけクリックしてください。
3. 四角形で残したい範囲を選択する
マークアップツールバーの中から、四角形の選択ツールを選びます。
その状態で、PDF上の「残したい範囲」をドラッグして囲みます。
ここで選ぶのは、消したい余白ではありません。残したい本文側です。
余白を切るというより、「この範囲だけ残す」と考えるとわかりやすいです。
細かく合わせたいときは、少し拡大してから範囲を選ぶと失敗しにくくなります。特に自炊PDFやスキャン資料はページの端が少し斜めになっていることもあるので、ギリギリを攻めすぎないほうが安全です。
4. トリミングを実行する
残したい範囲を選択できたら、マークアップツールバーの「トリミング」をクリックします。
メニューから操作する場合は、
ツール → 切り取り
を選んでもOKです。
これで選択した範囲だけが残り、外側の余白が隠れます。
見た目としては、PDFの余白がスパッと減った状態になります。これだけで資料の見やすさがかなり変わります。
複数ページをまとめてトリミングしたいとき
PDFが1ページだけなら、ここまでで完了です。
ただ、実際には複数ページのPDFをまとめて処理したいことも多いですよね。
その場合は、左側にサムネールを表示して、対象ページを選択してからトリミングします。
手順はこんな感じです。
表示→サムネールを選ぶ- 左側にページ一覧を表示する
- トリミングしたいページを選択する
- 残したい範囲を指定する
- トリミングする
全ページを選びたい場合は、左側のサムネールをクリックしてから command + A で全選択できます。
ただし、ここは少し注意が必要です。
すべてのページの余白やレイアウトが同じなら、一括トリミングはかなり便利です。スキャンした本や資料のように、同じ位置に本文があるPDFなら相性がいいです。
逆に、ページごとに本文の位置がバラバラなPDFは、一括でやると必要な部分まで切れてしまうことがあります。
たとえば、横向きページが混ざっている資料、表紙だけ余白が違うPDF、画像と本文ページが混在しているPDF。このあたりは、まとめて切るよりページごとに確認したほうが安全です。
トリミング後は別名で保存すると安心
トリミングが終わったら、必要に応じて保存します。
個人的には、作業後のPDFも別名で保存しておくのがおすすめです。
ファイル → 書き出す
から、名前を変えて保存できます。
たとえば、
会議資料_トリミング済み.pdf自炊本_余白カット.pdf提出資料_見やすく調整.pdf
こんな感じです。
原本、作業用、完成版が分かれていると、あとから探すときもラクです。
Macのファイル整理って、こういう小さな命名でかなり快適になります。未来の自分に優しいやつです。
PDFを軽くしたい場合は「ファイルサイズを減らす」も使える
トリミングしたあと、PDFの容量が気になる場合もあります。
その場合は、プレビューの書き出し機能でファイルサイズを減らせます。
ファイル → 書き出す → Quartzフィルタ → ファイルサイズを減らす
という流れです。
ただし、ファイルサイズを減らすと画質が落ちることがあります。
文字中心の資料なら問題ないことも多いですが、写真や図が多いPDFでは見え方が変わる場合があります。大事な資料なら、軽量化したPDFを一度開いて、文字や画像が読みにくくなっていないか確認しておきましょう。
プレビューでできること、できないこと
プレビューはかなり優秀ですが、何でもできる万能PDF編集アプリではありません。
できることは、たとえばこのあたりです。
- PDFの余白をトリミングする
- ページを回転する
- ページを削除する
- ページの順番を入れ替える
- 別のPDFのページを追加する
- 簡単な注釈やマークを入れる
- PDFを書き出す
逆に、PDF内の文章そのものを本格的に編集したり、OCRで文字認識したり、細かいページサイズを一括で正確にそろえたりする用途は、専用アプリのほうが向いています。
なので、考え方としてはこうです。
ちょっと余白を切りたい、見やすくしたい、ページを整えたい。そこまでならプレビューで十分。
仕事で大量のPDFを毎日処理する、細かいレイアウト編集をする、取引先に出すPDFを厳密に作り込む。そこまでいくなら専用アプリを検討。
この線引きで考えると、無駄にアプリを増やさずに済みます。
うまくトリミングできないときのチェックポイント
最後に、つまずきやすいところをまとめておきます。
トリミングボタンが見つからない
マークアップツールバーが表示されているか確認してください。
ペン先のようなアイコンをクリックすると、選択ツールやトリミングボタンが表示されます。
選択した範囲と違うところが切れる
余白ではなく、残したい範囲を選択しているか確認してください。
トリミングは「選んだ範囲を残す」操作です。ここを逆に考えると失敗しやすいです。
複数ページで一部だけ変になる
ページごとにレイアウトが違う可能性があります。
全ページをまとめて切るのではなく、数ページずつ確認しながらトリミングしたほうが安全です。
元に戻したくなった
すぐなら command + Z で戻せます。
ただ、保存後に時間が経っている場合は、最初に作ったコピーや原本からやり直すほうが確実です。だからこそ、作業前のコピーが大事です。
まとめ。MacのPDF余白カットはプレビューから試すべき
PDFの余白をトリミングしたいだけなら、まずMac標準アプリのプレビューを試すのがおすすめです。
追加アプリなし。無料。操作もシンプル。
もちろん、PDF編集を本格的にやるなら専用アプリの出番もあります。でも、日常的な資料整理や自炊PDFの余白カットなら、プレビューだけで十分な場面はかなり多いです。
余白が大きくて読みにくいPDFがあるなら、一度コピーを作ってから試してみてください。
たった数分の作業で、iPadやMacで読む資料がかなり見やすくなります。
Macに最初から入っているアプリでここまでできるの、やっぱり地味にすごいんですよね。