筋トレと言えば『タンパク質』といえるほど重要な栄養素です。
でも食事の中では優先順位が低くなりがちな栄養素でもあります。
「忙しくてなかなか食事が・・・」とコンビニで済ませてしまう人も多いはず・・・。
だから「せめて健康のために!」と野菜ジュースや果物で栄養に偏りがないように工夫することはよくあります。
でも、「健康のためにタンパク質を積極的にとるようにしてる」という話はあまり聞きません。
サプリによる影響なのかもしれませんが、健康=ビタミン・ミネラルの摂取という印象が強いです。でもそこにタンパク質は・・・・。
筋肉や骨、血管、皮膚、爪、髪などカラダのあらゆる細胞を作っているのは紛れもなくタンパク質です。
健康のためにタンパク質はかなり重要な存在。
『美しいボディラインになりたい』『ムキムキボディになりたい』という場合もタンパク質は絶対に必要な存在。
そこで今回は健康のためにも、理想のボディを目指すためにも、『タンパク質のことがよくわかる』&『必要な摂取量と注意点』をテーマにお送りします。
もくじ
えっ!タンパク質ってそんなに多いの!?
タンパク質が重要だとなんとなくわかったけど、実際どれくらいのタンパク質がカラダにあるの?
驚くべきことに、体重の20%はタンパク質によって占められています。
例えば、体重が60kgの場合
60×0.2 = 12kg
体重60kgのうち12kgはタンパク質!
カラダの2割はタンパク質で作られているなんて!
特に筋肉は体重の約40%を占め、水分を取り除いてしまえば、そのほとんどはタンパク質。
タンパク質の量は、なんと全タンパク質のうちの半分にもなります。
筋肉は関節を動かすこと以外にも、美しいボディラインやムキムキボディなどのボディデザインをする役割もあります。
私達にとってタンパク質はなくてはならない、必要不可欠な存在です。
タンパク質の正体!実はアミノ酸の塊だった
タンパク質という存在は多くの人に知られていますが、その正体を知っている人はあまりいません。
タンパク質は『タンパク質』でしょ!と思うかもしれませんが、その正体はなんと『アミノ酸の塊』です。
この図はタンパク質の構造をイラストにしてあるものです。
タンパク質の最初は複数のアミノ酸が線状に結合したもの。そこから複雑な変化をして最終的には複雑に丸くなりタンパク質という物質になります。
タンパク質は複雑な上に複数のアミノ酸の集合体なので、とにかく大きいです。
魚や肉などでタンパク質を摂取しても、このままだと大きすぎて体内に吸収出来ないという問題があります。
そこでアミノ酸になるまで分解して体内に吸収、そしてカラダの中で再度タンパク質に合成して全身に送られています。
構造が複雑でサイズが大きいので、吸収するためにはかなり苦労してしまいます。
ちなみに、アミノ酸が50個以上結合したものを『タンパク質』、50個未満の場合は『ペプチド』と呼ばれています。
これはAmazonでも人気のプロテインですが、他のプロテインと違って『PEPTIDE(ペプチド)』と書いてあります。
原材料名には、『たんぱく質分解物』と書いてありますので、タンパク質を分解してペプチドの状態にしてあることを意味しています。
このプロテインが人気のワケはペプチドにあります。
タンパク質の吸収にはアミノ酸になるまで分解する必要がありますが、トレーニング後は出来る限り速く体内に吸収することが求められます。
そこでタンパク質よりも分解が進んでいるペプチドを摂取することで、より速く吸収することができるようになるというわけです。
10万種類。これタンパク質の種類です!
筋肉や皮膚・髪の毛など様々な組織を作るタンパク質ですが、それ以外にも驚くべきものを作っています。
血液中のヘモグロビンや免疫グロブリン、情報を脳や筋肉に伝える神経伝達物質など、生命維持に必要な組織です。
タンパク質と言えば肉と魚から摂取するもので1種類しかないと思っていませんか。
その数、およそ10万種類です!
タンパク質のほとんどは数百個のアミノ酸によって構成されています。
ところが「アミノ酸1種類によって・・・」ではなく、20種類のアミノ酸の無数の組み合わせによってタンパク質が構成されているわけです。
全ての組み合わせを考えると10万種類どころではなくなってしまいますが、この10万種類はいまのところですので、今後さらにタンパク質の種類が増えていくかもしれません。
筋肉のタンパク質は常に入れ替わっている!
筋肉はタンパク質でできています。
でも、そのタンパク質が毎日少しずつ入れ替わっているということを知っていますか?
筋肉がタンパク質によって作られ、その同じタンパク質が存在し続けているわけではありません。
タンパク質は劣化すると正常な働きが出来なくなってしまいます。
そのため、古いタンパク質と新しいタンパク質を絶えず入れ替え続ける必要があります。
筋肉のタンパク質は、家のような構造してからも劣化した部品を交換するようなシステムではなく、常に新陳代謝によって常に新しい状態に保っていなければいけません。
だいたい1日に1.8%ずつ変わっていると言われています。
つまり、2~3ヶ月で完全に新しいタンパク質に生まれ変わることができます。
筋トレの効果を実感できるまでは3ヶ月かかると言わるのは、タンパク質の入れ替わりが関係しているからなんです。
タンパク質は1日に70g以上摂取すること
標準的体型の成人であれば、1日に70gのタンパク質を摂取することが奨められています。
人は毎日のようにタンパク質を入れ替えているといいました。
これをもう少し詳しく説明すると、貯蓄しているタンパク質を分解してアミノ酸にすることで筋肉を動かすエネルギーや神経伝達物質として使い、また使用した分を合成して貯蔵することを繰り返しています。
1日にタンパク質は、約250g前後分解され、約180g前後合成されていると言われています。
つまり、最終的には約70gのタンパク質が不足してしまうため、不足分を食事によって補充する必要があるのです。
ただ、この消費量は個人差や体重によっても変化するので、タンパク質の不足を防ぐため、体重1kgあたり1g摂取すれば確実と言えます。
タンパク質の過摂取は禁物!
タンパク質は筋肉だけでなく、骨や皮膚・髪の毛なども作っています。
だから、たくさんのタンパク質を摂取することが必要になります。
ですが、大切だからといって過摂取は非常にキケンです。
理由は2つです。
1つ目の理由は、タンパク質も太るから!
多くの人が「タンパク質は脂肪にならない!」と勘違いしていますが、タンパク質だって1gあたり4kcalの熱量を持っています。
そのため過剰な摂取によって、余分となったタンパク質は脂肪としてカラダに貯蓄されてしています。
2つ目の理由は、カラダに毒だから!
実はタンパク質には窒素が含まれていて、分解する過程でどうしても体内に窒素が溜まってしまいます。
窒素は肝臓で尿素に変換され、腎臓を通って尿として排泄されます。
しかし、肝臓で変換したり、腎臓で濾過するという作業は非常にストレスのかかること。
そのため、窒素の量が多ければ多いほど肝臓と腎臓は働き続けなければならず、結果的に内臓が疲労状態に陥り体調を崩してしまう可能性があるのです。
タンパク質の過剰な摂取は禁物!
何事も用量を守ることが大切です。
まとめ
今回はタンパク質をテーマに記事を書きましたが、知らないことも多かったのではないでしょうか?
ぜひ今回のことを参考に筋トレライフを送ってください!